あの山この沢

北丹沢、黒岩から鐘撞山(カネツキヤマ)
旧日蔭沢新道から黒岩に至り、
鐘撞山から井戸沢出合に下降

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日蔭沢新道取付口

はじめのガレ場

黒岩分岐、右へ

ガレ場をトラバース

T字路(左は新道へ)

もうすぐ県界尾根

黒岩(左)と鐘撞山

旧道崩壊地

稜線1180m地点

大室山への登路

黒岩北側から

黒岩真上から

県界尾根から

急傾斜の植林帯

急な植林を振り返る

鐘撞山山頂

井戸沢への分岐点

急な植林帯を下る

井戸沢の炭焼き跡

鐘撞山登山口

コースタイム
神ノ川日蔭沢新道登山口565m(25分)黒岩分岐(標識アリ)770m右へ
(35分)T字路トラバース 道1040m右へ(30分)県界尾根(標識アリ)1180m
(2分)黒岩真上1150m(30分)934mピーク(10分)鐘撞山山頂900m10m戻って
(20分)井戸沢520m
(5分)神ノ川林道井戸沢出合(標識アリ)485m

2006年9月30日
神ノ川の黒岩とは、長者舎山荘で神ノ川に注ぐ平石沢右俣源頭の山梨県と神奈川県の県境をなす県界尾根脇に聳える岩峰のことだ。この県界尾根は大室山の東尾根で、ちょうどこの黒岩の屹立するところで北東から真東に向きを変えている。この独立岩峰黒岩への一般登山道を歩いてみた。
★神ノ川ヒュッテから東海自然歩道を犬越路方向に少し行くと右手に日蔭沢新道の 標識がある。ここから入って日蔭沢(日陰沢)に架かっている木橋を渡り小沢沿いに赤ペンキ印に従ってッ植林帯に入っていく。
植林帯のジグザグ道を登っていくとおよそ20分で←大室山、黒岩→の標識のある分岐になる。この黒岩への道が、以前は日蔭沢新道だったが、今「日蔭沢新道はこの分岐を左に上っていくルートに付け替えられた。大室山への新しいルートが日蔭沢新道になって、黒岩方面のルートはいわば旧日蔭沢新道だ。もちろん大室山へは新日蔭沢ルートの方が早い。新日蔭沢新道については鐘撞山のページを参照。
黒岩への旧「新道」に入ると、すぐにガレを2ヶ所横切り、植林帯を急登するようになる。右への細いトラバース道を過ぎ、次にしっかりした右への道を分けて、標高1040mあたりでT字路のトラバース道に飛び出す。黒岩分岐からおよそ35分だ。ここにはピンクテープに下方が神ノ川ヒュッテと書かれているだけで左右どちらにも標識はないが、黒岩が県界尾根のずっと右手にあることが分かっていれば迷うことないだろう。ここは右へ向かう。
この分岐点を左に3分も行くと、新日蔭沢新道に出合う。一度だけZ型に下るがほぼ平らなトラバース道だ。
★T字路を右に入ってすぐに右への分岐を通り過ぎると、1160m付近で崩壊地に達する。斜面が崩壊して樹林が切れるので、袖平山方面の見晴らしがいい。眼下に鐘撞山が見下ろせ、これから向かう黒岩はもう目の高さだ。
★崩壊地を過ぎるとすぐに県界尾根だ。以前はここに神ノ川ヒュッテへの下降を示す標識があったはずだが、いまはもうない。大室山至る大室山、鐘撞山立石砕石の標識があるだけだ。
この場所はあまり景色も良くないので、少し下って黒岩上まで行こう。下るとすぐに県界尾根が1160m付近で二手に分岐し、どちらの尾根も急勾配で落ち込む。道は県界伝いにほとんど直角に右に曲るので、そちらに曲って数メートルも進むと右手に踏跡が分岐している。これに入るとすぐに伐採された台地上になり、見晴らしがいい。藪の向こう、目の下にあるのが黒岩の岩峰だ。
もう少し岩峰に近づくため右手の伐採跡のかすかな踏跡に従って下っていくとだんだん岩峰から離れる。枝打ちした枝が摘み重なっている藪の中を左手下に向かうとほとんど身動きできないほどの藪になるので、こちら側からは諦め、元に戻って今度は黒岩左手下方向に下ってみる。こちらは傾斜がさらに急で、目の上に岩峰が聳えているのだが、トゲトゲの藪を掻き分けることができない。どうもこの黒岩はそばまでは植林してあるが、直近の藪は自然のままのようで、容易には近づけないように大事にされているようだ。
★以前、平石沢右俣を遡行したとき、下から右手に聳える岩峰を見上げることができ、帰路を考えて左の日蔭沢新道方向にツメたのだが、この右俣を右へ右へとツメて基部に近づくのがもっとも容易な方法なのかもしれない。◎2008年3月9日平石沢から黒岩にツメて、黒岩に登頂成功(「平石沢右俣から黒岩へ」を参照)。
★かくして黒岩には接すること能わずで、そのまま藪を漕いでこれから下る急勾配の県界尾根の鐘撞山への道にトラバースして戻った。
県界尾根とはいっても尾根らしくない、足元はザレた明るいまばらな植林帯を急下降して一旦背丈を越す熊笹帯を溝を滑るように下って、再び今度は薄暗い植林帯の急斜面を下る。所々虎ロープが張ってある。
★約200mを一気に下ってなだらかになると、痩せ尾根を通過して少し登って25000図にある934m峰だ。
県界尾根はここで直角に左に曲り、少し下って登り返したところが鐘撞山の山頂だ。山頂には 小さな石造りの祠と鐘撞山の由来の鐘が設置されている。まばらな樹林に覆われて眺望はない。
山頂から10mばかり戻ると神ノ川方向から木の階段が設置されている。井戸沢出合への下降点はここで、この木の階段に従って下る。小尾根の植林帯に付けられた木の階段はかなり下まで付いているので迷うことはない。
真下に真っ暗な植林帯が見えると道は右へトラバースして、井戸沢にぶつかったところで道が左下方に下る植林帯の中の道と炭焼き跡を下に見て沢に降りていく道に分かれる。
★ここは井戸沢の河岸台地に降りて、沢沿いの道を下る。道が沢に接近したところで汗を拭き一服。
★すぐに堰堤で、その脇を過ぎるともう目の前に神ノ川林道の立石砕石の広い駐車場が見える。さらに堰堤2つ過ぎて、駐車場を通り抜ければ林道だ。ここから神ノ川ヒュッテまでは約20分の林道歩きだ。
神ノ川ヒュッテ→(約90分)黒岩→(約40分)鐘撞山→(約25分)神ノ川林道井戸沢出合

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