あの山この沢

丹沢、早戸川六百沢
下部は深く大きな釜の小滝群と多段滝が楽しめる
稜線からは1043mピークからの北尾根を下って出合へ

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六百沢出合へ向かう
林道入口


林道終点で六百沢
は早戸川に注ぐ

林道の終点
下が出合

出合のナメ
非常に滑りやすい

すぐに大きな釜の
ある2mナメ小滝

2mナメ滝

釜が深い2mナメ滝

大きな釜のあるCS滝

大岩のある3m滝

連瀑帯が始まる

4m滝

連瀑帯中間のナメ
滑りやすいので
注意が必要

2m滝

連瀑帯は5m堰堤
で終わり、堰堤上
は平凡な河原

最初の二俣
左右とも涸沢
右に入る

大きな岩の重なり

奥の二俣

4mCS

急峻なザレになる

稜線の道

1043m峰への登り

北尾根の下り

右の植林帯へ

宮ヶ瀬湖が見える

六百沢の丸木橋

コースタイム
早戸川橋ゲート300m(5分)六百沢出合300m(20分)連瀑帯上・堰堤下360m
(17分)
丸木橋415m(32分)二俣530m左へ(30分)4mCS690m
(25分)稜線820m右へ(15分)1043峰北尾根975m右へ
(30分)右の尾根に分岐705m右へ(15分)仕事道525m
(9分)
六百沢丸木橋415m(12分)林道終点(出合)300m(5分)早戸川橋ゲート

2007年6月23日
早戸川の支流の右岸に注ぐ宮ヶ瀬鐘沢(宮ヶ瀬金沢)や左岸に注ぐ水沢川は、宮ヶ瀬ダムができてからはダム湖に直接流れ込む沢となって、今では支流という感じがしなくなった。宮ヶ瀬鐘沢は、ダム湖岸の橋には金沢川と命名されている。そんなことから早戸川の最下流の支流はダム湖手前で右岸に注ぐ六百沢ということになるのかもしれない。
★早戸川林道に入って水沢川に架かる八丁橋を渡ると、路肩が広くなっているので、車はここに止める。松茸山への登山口の大きな看板がある。ここから1分で早戸川橋である。
★一般車通行止めの早戸川橋を渡って、橋のたもとから右に延びる早戸川の右岸道に入る。林道は金網の柵で完全に封鎖されているので、手前のガードレールの切れ目から藪に入り、一旦広場に下りて、広場の先の金網の柵の切れ目から舗装道に降りる。
★林道を400mも進むと終点となり、そこが六百沢出合だ。林道突端の擁壁に鉄のハシゴが設置されているので、ここから沢に下りることができる。
★六百沢の向こう側(左岸)に目をやると、早戸川に吊橋が架かっていて、この出合へ渡ってこれるようになっているようだ。早戸川林道からの入口はどうなっているのかいつか探索してみよう。
沢に入るとすぐに長い釜を持った2mナメ滝が現れる。日当たりが悪く薄暗いので、底がよく見えず気持ち悪いが、腰まで浸かって滝に取り付く。濡れたくなければ右に巻道らしき踏跡がある。釣師が入ってくるのだろう、どの釜を持った小滝にも踏跡はしっかりついている。
次の大きな釜を持った2mナメも腰までジャブジャブで突破できる。さらに次の2mナメ滝も釜は深い。
次の落口に岩のあるチョックストーン風の2m滝は、釜が暗くて気持ち悪いので、右をヘツって膝下まで浸かって滝に取り付く。シャワーで下半身ずぶ濡れになって流水左へ移って登る。
★このCSナメ滝の上には1mナメがあって、その先で2条3mナメ滝がある。
★大岩の被さったような3mナメ滝は、大岩の右側は1mの滝となってる。
★ここを過ぎると、いよいよ連瀑帯となる。上部の滝までは見上げるほどの傾斜があるが、どの滝も簡単に登ることができる。
始めの3m滝を越すと手前に大岩のある4m滝となる。大岩の左に回りこむと、傾斜の緩いトイ状ナメ滝が4m滝よりもさらに上から流れ落ちているので、ここから4m滝上に出る。1m程度のナメが続いて、2m滝が2つ続いて、5mの垂直の堰堤でこの連瀑帯は終わる。
★水量タップリの堰堤は右から乗っ越すと、右から沢が合わさる。
★ここからは、ここまでの小滝が連続する風景とは打って変わって傾斜の緩やかなゴーロが続く。
沢を横切る丸木橋を過ぎると、しばらくして水流は消え、左からゴーロの沢が合わさる。最初の二俣だ。ここは右俣の本流に入る。25000図で見ると、左俣をツメると上部はケムシ記号だらけだ。
苔だらけのゴーロをしばらく登って行くと、大きな岩のゴーロとなって、眼前に乾いた大岩の重なりで10mほどの滝場のような地形となる。岩の重なりだから簡単に登ることができるが、この上で大岩が平になって苔も生えていないので、休憩適地だ。
この先で二俣となる。顕著な二俣だが、右は地図ではすぐに等高線が非常に密になり、1043m峰北尾根の急斜面に消えている。沢の形状がなくなった後、尾根上までは200m以上急斜面が続きそうだ。したがって、北尾根を下る予定でも、この二俣は左に入る。
★20分も行くと、左にはチョロチョロと水流のある奥の二俣になる。ここは右に入る。
★傾斜も急になったゴーロをさらに登っていくと、両岸せまった上に岩が挟まった4mのCS滝がある。越すのは簡単だ。
★この上で沢はガレとなり、やっと稜線が見えてくる。少し進むとガレはザレに変わるので、右手の苔むした岩稜に取り付いて植林帯に這い上がる。苔で覆われているので触るまで分かりにくいが、岩はボロボロだ。
急斜面の植林帯を15分ぐらいで藪漕ぎは無しで稜線に飛び出す。少し藪っぽいが、稜線には踏跡がしっかり付いている。
この通称「栂立尾根」といわれる
(website「誰も知らない丹沢」のオーナーs-okさんの命名)稜線を左(東)に向かって、849mピーク(栂立ノ頭=先のケムシ記号の頂上)を通り、732mピーク(六百沢ノ頭=前記の左俣の右岸尾根のピーク)から真北に向かう大きな尾根を下ると早戸川橋に最短で下れるのだが、今日は1043m峰の北尾根を下ることにしているので、稜線を右(西)に登ることにする。
★藪っぽい尾根道はツメたあたりだけで、ほんの少し進むとすぐに見通しのいい雑木林になる。痩せた尾根の急登の後だた広い尾根に出ると、じきに1043m峰からの北尾根の背に到着する。
北尾根も幅広いので方向をよく見定めて下り始めないと迷うかもしれない。この北尾根には踏跡らしきものは何もない。尾根を外さないように要注意だ。
雑木林から植林帯に変わって880m付近で尾根がさらにだた広くなり、尾根は3方向に分岐しているので、進行方向を右方向に修正する。
★このまま尾根を忠実に下ると国際マス釣場に降りれるが、地図を見ると標高700m付近で右に派生する尾根を下ると六百沢出合へ降れそうだ。
710m付近で枝打ち作業後の枯枝がそこいら中に散らばっている植林帯が、右下の尾根にも続いているので、この尾根を下降する。
しばらく下っていくと植林帯が終わり痩せた尾根になって岩峰上に達するので、これを左から回り込んで下って植林帯がまた始まる。ここでやっと仕事道を発見。
★この仕事道は何度か枝分かれするので、沢音を確認しながら下っていくと、遡行中にあった丸木橋に達した。
★丸木橋を渡って枝沢を3度横切ると、針金でできた鹿柵を通過して六百沢出合の林道終点に降り立てた。最後の擁壁沿い下降路の草むらでヒルにやられた。
この沢は、下部の小滝群を水浴びしながら楽しみ中間部の丸木橋から下山すれば、のんびりと遡行約50分、下降約20分という短時間の沢遊びができるいい沢かもしれない。

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