東京司法書士会三多摩支会
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 支会ニュース「アダージョマエストーソ」 第147号  2015,08,10

 ■ 目 次
  1. 八王子市の長房ケアマネ会で成年後見制度のセミナーを開催
  2. (平成27年7月15日、16日) この記事は削除されました。2016,11,02
  3. 山司登高会、涼を求めて小金沢連嶺を縦走

 平成27年7月10日(金) 八王子市の長房ケアマネ会に参加してセミナーを開催 

 長房の地域包括支援センターが主催する長房ケアマネ会でセミナーを行い、グループワークに参加してきました。テーマが成年後見に関わるものなので、司法過疎・都市過疎委員会と成年後見対策委員会が共同で6名の委員が参加しました。
 今回の活動は、ケアマネの勉強会に協力するというものであり、都市過疎(孤立死対策)の活動とは趣旨を若干異にします。ですが、われわれが活動で目指しているのは、高齢化が進む中で地域が機能すること、 そのために司法書士が地域の中で役割を果たすことです。なので長房ケアマネ会への協力は、われわれにとって意味のあることだと思い活動を行いました。
 今回のケアマネ会のテーマは、ケアマネが利用者の財産管理等に関わるとき、どのように判断し行動するかでした。成年後見とも密接にかかわる問題でもあるので、司法書士の参加は双方にとって意義のあ
ることだったと思います。
 まず池田委員が、本人が自分で財産管理をするのが難しくなった場合の事例を挙げながら成年後見の基礎について30分のセミナーを行い、その後でケアマネ4〜5名ずつ5グループにわかれて そこに包括の職員と司法書士が1名ずつ入るという形でグループワークを行いました。
 「ヘルパーから支払いの催促状を見つけたと相談を受けたとき」「お金をおろしてきてほしいと頼ま
れた時」などにケアマネとしてどうしたらよいか、グループで話し合いました。
 ケアマネがそれぞれ自分の体験をもとに考えを述べ、包括の職員と司法書士がそれぞれの立場からアドバイスをする、各グループで話はとても盛り上がっていました。われわれ司法書士にとっても勉強になるところが大いにあったと思います。
 最後に事前に寄せられていた質問に対して吉田委員から回答して、今回のケアマネ会におけるわれわれの役割を無事に終えることになりました。とてもいい勉強会だったと思いますし、協力できてよかったと思います。
 今回は長房の地域包括支援センターがケアマネ会を開催するにあたって協力を依頼してきたことにより活動を行うことになりました。このように声をかけてもらえることはうれしいことだと思いますし、 包括その他諸機関が地域で何かをやろうとしたときに、そのベストなパートナーとして司法書士を考えてくれるようになったらと思います。今後も地域のニーズに応えられるような活動をしていきたいと思います。 (司法過疎・都市過疎対策委員会 久保和秀) 上へ

 平成27年7月15日(水)、16日(木) この記事は削除されました(2016,11,02)

 支会ニュース149号の記事2件に対し「司法書士、三多摩支会に関係ないのでは?」「偏った記事では?」との指摘が一部から出され、先日、同記事2件が削除されたことに引き続き、本記事も憲法問題に触れるため削除されました。もはや司法書士は憲法を語ることができなくなりました。
 
 支会報第1号〜第54号復刻版に限らず、本支会ニュースの前身である紙の『アダージョマエストーソ創刊号〜第30号復刻版』を見れば明らかなように、アダージョではその時々の問題に対し、編集者及び投稿者たちによって自由闊達な見解が掲載されていた。法案に対する賛成反対は即ち政策に対する賛否であるのだから、政府の意向に沿わない意見・見解に対して、形式的に司法書士に関係ない事柄であるとか、偏向しているとかの理屈で排除することを推し進めていけば、司法判断に対する反対や批評さえ圧殺され、いずれは「法律家」としての存在意義さえ問われかねない事態になるのではないかと危惧する。とりわけ特定分野に限り過剰な反応を示すことの異常さに呆れるほかない。「あの時、、、」と、後悔することにならないよう願うものである。
(HP編集室)  上へ

 平成27年7月25日(土) 山司登高会、プレ夏山山行で小金沢連嶺の縦走に挑む

 高齢化の進む山司登高会は今年度の夏山山行に八ヶ岳山域に行くことに決定した。もっとも、具体的にどこに登るのかは決まってないようだが、八ヶ岳が高山であることで、 はや歩き切れるのかと我が身の心配が先立ち、それではその前に自分の体力・持久力を試したい、知っておきたい、訓練しておきたいとの一致点からプレ山行として小金沢連嶺を縦走してみることとなった。
 小金沢連嶺とは大菩薩峠の南東、石丸峠(1930m)から南に伸びる2000m級の山々を連ねて笹子峠や滝子山に至る、大月市側と甲府盆地を隔てる長大な山稜だ。

石丸峠にて記念写真、背後は熊沢山

 眼下に大菩薩湖、遠方は南アルプス

狼平から振り返ると、手前が天狗棚山
 稜線の縦走となると、ヘリやロープウェイでいきなり稜線に立てればラクチンなのであるが、当然そんな手はここにはないので、登山口から稜線まではオッチラオッチラ登らなければならない。
 朝8時1分、7人の中高年はJR中央線甲斐大和駅に降り、8時10分のバスで登山口(1580m)まで行く予定だったが、タクシーで行くと登山口よりも少し上まで行けるのでと、タクシーに乗る。 ところが、あいにく林道には鍵の掛かったゲート(1640m)があり、さして高度を稼げないまま下車、涼しい。一般車通行止めの林道をトボトボ歩いて行くと、バス停からの登山道と合流した所(1710m)で、 バスに乗ってきた登山者の一団と一緒になった。時間的にはちっとも短縮にならなかったことになるが、急登を半分ばかりカットできたことで、とりあえず一同満足、納得、了解。
 ここからしばらく急登を頑張ると視界が開けてきて、大菩薩特有のクマザサの草原の山腹・山頂が見えてきた。南に目をやると青空に浮かぶ富士山もよく見える。大菩薩峠のすぐ南の熊沢山の山腹を 巻くようにして登り詰めると、石丸峠に到着。日差しは強いが、風もよく通り、すこぶる涼しい。記念撮影をしたところで、明日、司法過疎対策委員会で丹波山村の夏祭りに参加するという松村会員は、 大菩薩峠から丹波山村に通じる長い尾根を下るため、ここでお別れ。残る6名は、いよいよここから小金沢連嶺を湯ノ沢峠までの縦走が始まる。

長い樹林帯を抜けやっと小金沢山頂

小金沢山から富士山、左奥は黒岳

日本一長い山名の牛奥ノ雁ヶ腹摺山頂
 まずはすぐ目の前にある天狗棚山(1957m)、すぐに到着し眺望を楽しむ。北方向には奥多摩の山々、南西眼下には大菩薩湖、その向こうには遠く南アルプスの峰々が見渡せる。 その右には八ヶ岳の編笠山と広大な裾野まで見える。真南は、これから向かう草原が美しい狼平(1870m)の向こうに連嶺の最高峰小金沢山(2014m)が大きく立ちはだかり、富士山は影に隠れて見えない。
 狼平まで緩やかな草原の中を下って、ここから小金沢山の登りになる。北斜面に当たるため日当たりが悪いのか鬱蒼とした苔むした樹林帯を登っていく。 北八ヶ岳のような雰囲気だ。小金沢連嶺は湯ノ沢峠までどのピークも南側は草原、北側は樹林帯という構成になっている。
 天狗棚山から1時間でやっと今日の最高峰小金沢山に着いた。富士山の雄姿がすばらしい。この日東京では34度の暑さだというのに、日なたで昼食をとっていても暑く感じない、風もあり涼しい。 ここから次のピーク牛奥ノ雁ヶ腹摺山(ウシオクノガンガハラスリヤマ、1995m)までは大きな登り下りがないまま到着。この山名は日本で一番長い山の名称だそうだ。
 ちなみに、雁ヶ腹摺山はこの辺りに3つあって、ひとつはこれから向かう黒岳の真東にある何も付かない雁ヶ腹摺山(元祖? 1874m)。昔の五百円札の裏に描かれていた富士山はこの山から見た姿だ。 山頂には記念の看板もある。もうひとつは、笹子峠の東、中央道笹子トンネルの真上にある笹子雁ヶ腹摺山(1357m)だ。この山も手軽に登れる山として人気だ。

牛奥ノ雁ヶ腹摺山からの黒岳と富士山

真下に見えるのが草原の賽の河原

賽の河原に向かって一気に下降する
 牛奥ノ雁ヶ腹摺山からは草原を一気に155mも下って100m以上も登り返すことになる。下りきった賽ノ河原(1840m)は、各地の山にある「賽ノ河原」は石ころがゴロゴロしている平坦な所に名付けられているのだが、 この名称にふさわしくない草原となっている。
 賽ノ河原からは樹林の中を緩やかに上って、川胡桃沢ノ頭(1940m)を過ぎると、疎林の小さな起伏を上り下りするうちに黒岳(1987m)に到着。一等三角点があるのに樹林に囲まれて展望はない山だったのだが、 評判が悪かったのか頂上周辺は少し伐採されていた。それでも見晴らしがよいわけではない。
 さてさて、歩きはじめてちょうど5時間、苦しい登りがあったわけではないが、上り下りの連続で一行はかなり疲れてきた。はじめからの計画では長時間長距離の山行のため、 バテればタクシ-を呼べばいいのだからと甘言に誘われた者もいて、また登山口までのタクシーで湯ノ沢峠までタクシーを呼べることを確認しておいたため、「いざというときは」だったのが、 今日の目標地点が湯ノ沢峠までだと安易な選択になり、いつしか湯ノ沢峠にタクシーを呼ぶのが当然のような雰囲気になっていたのである。

川胡桃沢ノ頭からも富士山がヒョッコリ

頂上周辺の樹林が伐採された黒岳頂上

白谷丸は緑と白砂と奇岩が美しい
 ということで、「黒岳を下山するときにタクシーを呼べば、ちょうど湯ノ沢峠に着くころにタクシーも到着できるでしょう」という運転手のお言葉に甘えて、黒岳でほぼ今日の行程は貫徹した満足感でしばし休息の後、 タクシー会社に電話をして、一気に湯ノ沢峠(1652m)に下山を開始。少し樹林帯を下れば視界は一気に開けて白谷丸の白砂の台地に至る。少し昔までは、この白谷丸から湯ノ沢峠までは稜線の東側(大月側)の ザレた白砂と所々岩の露出した見晴らしの良い尾根道だったのだが、ザレた斜面が崩落しつつあるということで、稜線の西側の背丈を越すカヤトの中に道が付け替えられた。そのため黒岳・湯ノ沢峠間はつまらないコースになってしまった。 黒岳山頂は全く見晴らしがきかなくても、道中がどこでも休憩適地のような素晴らしい眺めのために人気のコースだった。これでは、山頂からの展望を少しは良くしなければ登山者が来なくなるかもしれないと考えて、 山頂の樹木を少々伐採したのかなと思えてしまったのである。
 つべこべ言いながらカヤトを刈り払った急な傾斜道を下ると湯ノ沢峠に着いた。トイレを済ませ水分の補給をしているとタクシーが到着した。本来の下山地点、やまと天目山温泉ふれあいやすらぎセンターで一汗流し、 ビールで乾杯。中高年は無理せず体力にあった山行をすればいいのだと了解しあったのであった。 (HP編集室)  上へ