あの山この沢
谷川岳、湯檜曽川高倉沢右俣
下部は綺麗なナメと美瀑、ツメは猛烈な藪漕ぎ、下山はロープウェイで楽々
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コースタイム(4人)
土合駅手前のトンネル入口630m→湯檜曽川に降りて少し下流に下る→
(5分)高倉沢出合610m→(10分)15m滝680m→(8分)2段15m滝705m→
(10分)二俣740m→(25分)6m二条滝830m→(15分)3m長さ5mチムニー滝870m
→(45分)奥の二俣1035m左へ→(30分)さらに二俣1185m→(13分)泥上スラブ溝1225m
→(15分)右手の小尾根に上がる1280m→小尾根上の猛烈な藪漕ぎ→
(40分)登山道(高倉山頂)1448m→(3分)リフト乗場(運休)1400m
→(10分)天神平ロープウェイ乗場1320m
2003年9月7日
★上越線土合駅手前の国道の防雪トンネルの湯檜曽側のトンネル裏(山側)に車数台は止めれる広場があるが、天神平から下山してきた場合の車の回収を考えると、土合駅辺りに駐車しておくのがいいかもしれない。
★このトンネルの際から湯檜曽川に降り、本流を2〜3分下ると、右岸にちょろちょろと細い流れで注いでくる沢がある。これが高倉沢だ。出合は流れが三角洲状に分散しているようで、分かりづらいが、防雪トンネルの湯檜曽側から下って右岸に注ぐ最初の沢だ。
★高倉沢に入ると、すぐに赤茶けた岩のナメや小滝が現れる。この沢の岩はすべて赤茶けている。
★すぐに現れる15m滝は水流の左側を登る。
★2段15m滝は右からでも左からでも登れる。2人ずつ分かれて左右登ってみたところ、左側からの方が踏跡もしっかりあり、簡単で危険性も少ないようだ。右は上部の潅木を掴んで落口までトラバースすることになるが時間がかかり、完全に高巻きとなる。
★二俣を右に入るとしばらくはゴーロの河原となるが、この辺りの景色は谷も開けて明るく苔むした様はちょうど奥多摩辺りの沢にいるような気になってしまう。
★二条に落ちる6m滝は左のガレを少し登り、草付きを右に落口目指して斜上する。落口手前で水流に入ったほうが安全だ。
★小滝をいくつか越して行くと、落差3m長さ5mのチムニー滝がある。水流に足をつけて一歩踏み出せば、後は簡単だ。
★すぐ上に3段12m滝が現れる。最下部が難しそうだが、水流右の倒木(Photo
BBSを参照)を利用して、乾いた右壁に取り付く。倒木から岩の細かいホールドに乗り移るところが核心か。しかし右手のホールドをうまく利用すればそんなに難しくはなかった。
★ナメやゴーロの単調な河原を進んでいくと水流も細くなり、左からの濡れたスラブ滝を過ぎると、水量比1:1の二俣となる。藪の中にチョロチョロ水が流れている程度だ。
★左に入ると水量はさらに減り、進路も藪に覆われてくる。
★急傾斜に喘ぎ喘ぎ約30分も藪をかき分けながら窪みを登っていくと、最奥の二俣となる。ここは右にとる。もうほとんど沢とはいえない単なる溝だ。
★直ぐに幅1mぐらい長さ40〜50mの泥のような岩のようなスラブとなり、これを這い登る。アキレス腱がビンビンに伸び、もういい加減にいやになるころ、右手の小尾根がうんと近づいてきたのでそこに逃げ込んだ。ガイドブックでは左の尾根に取り付くことになっているが、ひょっとしてやはりそちら左が正解だったのだろうか。この後ひどい猛烈な藪漕ぎになってしまった。
★小尾根に上がった後、さらにこの尾根を忠実に約40分藪を漕ぐと、突然今倉山→湯蔵山→高倉山の登山道に出た。登山道というより、この高倉山の山頂そのものに出た。
★登山道のありがたさをつくづく感じながら、右に行くと天神平スキー場の高倉山ゲレンデリフト降り場に到達する。不運にもワイヤーだけが回っていて、座席がない。座席が登ってこなければリフトで降りようもなく、ロープウェイ駅までゲレンデの中のお花畑を見ながらトボトボ下っていった。