あの山この沢

厳冬の白神山地
十二湖かんじきトレッキング
 

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時折晴れ間が、、、

沸壺の池

凍った長池

リフレッシュ村

ブナ林

今年は雪が多い

一年中凍らない青池

鶏頭場の池

鶏頭場の池から大崩

雪煙舞う白神岳

2005年2月11日〜13日
真冬の静かな白神山地を歩いてみたくてスノートレッキングのツアーに参加した。ツアー山行といっても総勢9名に対しガイドが2名もついて、至れり尽くせりののんびり山歩きだ。
★白神山地は山地全体では最西端に位置する白神岳1235mを主峰とする青森県と秋田県の県境にまたがる広大な山域で、十二湖はその白神山地の最北西端に位置する。
十二湖は標高およそ200mから300mの台地に点在する湖沼で、今から三百年前におきた大地震で沢がせき止められて、地盤が陥没して幾多の池沼ができたとされている。池沼は正確には33個(湖)あるそうだが、山肌が大崩壊している崩山(クズレヤマ940m)の手前の大崩から見ると、小さな池や湖は森に隠れ、大きな12個(湖)だけが見えることから、十二湖の名がついているのだそうだ。この十二湖には積雪期にはガイド同行のもとでのみ入山できる。
★日本海沿いのJR五能線「十二湖駅」からも比較的近い標高100mぐらいの台地の上に宿泊施設「サンタランド白神」があり、そこはもう白神山地の真っ只中だ。冬場の唯一の入山口になっているサンタランドは、ただ素晴らしい施設だの一言で、何度も訪れるリピーターが多いそうだ。
★湖面が凍っている「沸壺の池」は幻の魚イトウ釣で有名だそうだ。
★十二湖で最も有名な「青池」は、夏には青インクを流し込んだような美しさで、水中には涸れたブナの大木が横たわっているのが見えるそうだが、冬は周りが真っ白なため、残念ながら湖面はどす黒くにしか見えない。春から秋にかけて再訪したいが、しかし、大勢のハイカー・観光客で混雑する季節より、静まり返ったこの冬が一番いいのは間違いな い。
★十二湖の真っ只中の静かなたたずまいの「リフレッシュ村」はサンタランド白神を少し小さくしたようなログハウスが散在しているが、真冬は閉鎖している。
★3日目、帰る日に一時雪がやみ、サンタランド白神からはるか遠くに雪煙を上げる真っ白な白神岳が見えた。
★雪の十二湖巡りをガイドしてくれるのは、地元で組織されている「岩崎自然ガイドクラブ」の会長板谷正勝さんや原田勇成さんたち、みんな本当に親切だ。
サンタランド白神でワカンやゴム長を貸してくれる。ワカン(現地では「かんじき」)の締め方が通常の登山での一本締めとは違って、つま先(足の甲)だけを固定して踵はフリーにするのがこの地の締め方だそうだ。これならもし雪崩に足が埋まっても、雪の中でワカンから足を外しやすいそうだ。実際に足を無理にイゴイゴしていると外れる。それでいて歩くにはちっとも違和感がなく、外れることもない。踵がフリーだから、スノーシューのような感じで歩ける。
★十二湖そばのもう一つの見所である日本キャニオンへは、例年になく大雪で雪崩の危険があるため行けなかった。
ブナ林については「ブナの原生林白神」といわれるほどの古木巨木を、この十二湖周辺には期待してはいけないようだ。なぜなら十二湖の成り立ちからして十二湖周辺にはブナの古木が沢山あるわけではなく、僕がよく行く丹沢の蛭ヶ岳から大室山に至る主稜付近の方がブナの巨木は多いんじゃないかなと感じた。
十二湖とサンタランド白神の詳細は、観光ホームページへ。
十二湖と岩崎村・白神山地のHPは、2005年3月31日深浦町に合併し、閉鎖されました。

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