あの山この沢
道東、水平線と地平線の旅
襟裳岬、納沙布岬、摩周湖、知床
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2004年5月1日,2日,3日
★襟裳岬 新千歳空港から浦河国道をひたすら南下。とちゅう新冠(ニイカップ)から静内では延々続くサラブレッドの牧場を眺めながら、右手には太平洋の水平線が延々と続く。突端の襟裳岬(エリモ岬)は強風で有名だが、この日は比較的穏やかだった。岬の「風の館」で風速25mの体験をした後、十勝に向かって日高山脈南端の落ち込む断崖の続く海岸線を北上。十勝平野の雄大な景色を後にして十勝川温泉で一泊。美肌の湯だそうだ。
★釧路湿原
十勝川を南下するとハルニレの木が河川敷に2本立っている。「この木なんの木」に使われたそうだ。牧場の景色から離れ釧勝峠(センショウ峠)を越しまた太平洋の海岸線に出ると、いよいよ釧路湿原だ。湿原はまだ芽吹いていないので荒涼としていた。湿原を抜けても、この辺り根釧原野(コンセン原野)といって根室までどこまでも似たような湿原が続く。
★納沙布岬 長さ8kmも続く砂州で海と隔てられた(一部はつながっている)昔は海だった海跡湖風蓮湖(フウレン湖)を過ぎるといよいよ根室半島だが、根室市街地以外はいたるところ湿地と原野の平らな台地だ。その突端の納沙布岬(ノサップ岬)からは、北方四島の一つ歯舞諸島がかすかに見えた。北方館の望遠鏡で眺めると、水晶島の建物がまじかに見え、もし人がいればその動きまで分かりそうだ。ノサップを後にしてまた根釧原野をひた走って今宵の宿、摩周温泉へ。
★摩周湖 昨日時間がなくてとばした地平線の見える大牧場多和平牧場に行く。丘陵地だが見事に地平線はるか向こうまでさえぎるものがない。雄大な草原を後にし摩周湖に近づくにつれ、道路わきの残雪は増え、裏摩周展望台付近はまだ1m以上の積雪だ。霧に隠れてなかなか全景を観ることができないといわれている摩周湖、この日はうす曇のせいでしっかり全貌を見ることができた。
★知床半島 摩周湖を後にして一路知床に向かう。途中ガスの切れ間から知床半島付け根に位置する斜里岳がうっすら見える。ウトロの町の手前に知床八景のひとつオシンコシンの滝がある。説明看板には落差80mと書かれていたが、そんなにはないようにみえる。せいぜい40mといったところか。強風のため遊覧船が出ない。知床峠からは指呼の距離に知床の最高峰羅臼岳が望めたが、強風でカメラをまともに構えていれないぐらいだ。その後すぐにミゾレになってきた。知床五湖のうち一湖だけ散策してきたが、風でミゾレか雨か顔に粒があたって痛い。
★網走湖 どんよりしたオホーツクの海を眺めながら網走に向かう。海跡湖の涛沸湖(トウフツ湖)もまだ春は遠そうだ。網走湖のそばにはここかしこに水芭蕉の群生地がある。ちょうど見ごろだった。